未来予測の中で最も実現の可能性が高いのが人口動態です。
世界の人口は現在約75億人と推計され、2050年には90億人に達するという予測もあります。
一方で、日本の人口は2009年から減少期に入りました。20世紀には3倍にまで増えた人口は2008年の1.28億人をピークとして下がり始め、2039年にはおおよそ1.11億人まで減ります。総人口の推移から見ると、日本は過去とは根本的に異なる局面に移ったことになります。
当然ながら18歳人口も減少します。2015年には121万人でしたが、最新の人口統計では2040年には88万人まで27%縮減します。1992年には204万人でしたのでそれと比較すると、約6割近く縮減していきます。
大学(短大含む)への進学率(2016年で57%)と大学の入学定員総数が今のままで推移すると仮定すると、入学者の学力は最上位の大学を除いて低位層へと徐々に移行することになります。例えば55の偏差値の大学・学部は51程度まで下がると推定されます。
なお、日本は少子化と高齢化が進み、世界の中でも最も早く2010年に超高齢化社会(65歳以上が人口全体の21%以上)に突入しました。
現在日本は平均年齢(約47歳)、平均寿命(約83歳)、高齢者(65歳以上)の割合(約27%)、高齢化社会へのスピードいずれも世界一です。
生産年齢人口(15歳以上、65歳未満)はすでに1990年代から減少しています。
また、⾧寿化によって日本では2007年生まれの子供のうち半分が107 歳まで生きるとされています。
人口減少や少子化、高齢化が、経済、産業、社会、人々のライフスタイル、そして教育のあり方にも大きな影響を及ぼすことは言うまでもありません。