未来予測・外部環境分析のポイント

関西経済の地盤沈下

関西経済の地盤沈下が言われて久しい。多くの要因が絡み合って進行してきており、原因特定は研究者の間でも明確にされていませんが、関東圏の人口のシェア(全人口比)は1975年(31.8%)からこの40年間右肩上がりである(2014年36.0%)のに対し、関西圏の人口のシェアは微減となっています(16.8%→16.3%)。

関西圏のGRP(県民総生産=GDPの都道府県版)のシェア(GDP比)を見ると、1975年の17.7%から2014年の15.7%まで約11%低下しています。その一方、関東圏のGRPのシェアを見ると1975年の35.5%から2014年の39.9%まで約12%増加しています。中でもバブル期の1989年(39.8%)以降下降していましたが、1995年から徐々に上がっている状況であるのに対し、関西圏のGRPのシェアは1990年以降、徐々に下降している状況のままです。

関西圏と関東圏のGRP(県民総生産)・人口シェアの推移

本学としては、関西の経済界や自治体と多角的に連携・協力しながら関西の復興に貢献していくことが重要だと考えています。

●参考文献・URL
  • 「GRP(県民総生産)の推移」/「都道府県別GRPの成⾧率」
    内閣府 国民経済計算(GDP統計)県民経済計算
    https://www.esri.cao.go.jp/jp/sna/sonota/kenmin/kenmin_top.html

    東洋経済ONLINE 2016年06月03日
    稲垣 公雄 : 三菱総合研究所関西センター⾧ 著
    「大阪は⾧年の「地盤沈下」から抜け出せるのか」