伊丹市教育委員会との連携.jpg関西学院大学教育学部は2月19日、兵庫県伊丹市教育委員会と、幼児教育の質の向上を目的にした連携協力協定を締結しました。伊丹市では2020年度、幼児教育センターが開設される予定で、そこで行われる研修や研究などに大学として協力するとともに、大学教員からセンターのアドバイザーに対して指導や助言などもしていく予定です。

 関西学院大学西宮聖和キャンパスで行われた調印式には、伊丹市教育委員会から木下誠・教育長、大野浩史・こども未来部長、矢田貴美代・幼児教育推進課長、本学側からは今津屋直子・学部長、橋本祐子・教授、中村洋右・担当課長が出席。木下教育長と今津屋教育学部長が署名、調印しました。

 教育学部はこれまでも、伊丹市を含め周辺自治体とはさまざまな協力をしてきました。伊丹市の公立の幼稚園・保育園には現在、卒業生が計6名(幼稚園教諭1名、保育士5名)勤務しています。20年度にはまず、幼児教育センターの研修会に講師として大学教員の派遣、センターのアドバイザーに求められる資質・専門性を培うために教員による指導・助言、市内の就学前施設への教員の訪問指導や助言などを行う予定です。将来的には、大学とセンターによる共同研究や調査、大学の教職・保育士養成課程に講師として市職員の派遣、就学前施設で大学院生や学部学生の体験活動・実習機会の提供、大学院生や学部学生のキャリア教育への市の支援なども検討していく予定です。

 調印を受け、木下誠・伊丹市教育長は「本市では、幼児教育の重要性を鑑み、施設の種別や公私立関係なく、市全体で幼児教育の質の向上をはかるべく、幼児教育改革を推進してきた。4月開設の幼児教育センターでは、研修や研究について教育学部の先生方にはそれぞれ専門性をもった観点から協力をお願いしたい」とコメント。今津屋直子・教育学部長は「教育学部の各教員の専門分野を活かし、伊丹市と連携・協力することで、幼児教育の様々な分野で新しい取り組みとなって表れてくることを期待している。また、学生の教育実習や教員・大学院生の研究、フィールドワークの場としてのご協力をお願いしたい」と話しています。

 伊丹市が幼児教育に関して大学と提携するのは今回が初めてで、本学教育学部も自治体と協定を結ぶのは初めてです。関西学院大学と伊丹市の間では、2005年に市教育委員会と「子どもサポーター派遣事業に係る学生派遣に関する協定」、2009年に大学と市による「連携協力に関する協定」を結んでいます。