「今日からできるSDGs」、子どもにも理解できる視点で制作
国際学部の共通授業「SDGsプロジェクト実践(グローバルイシューB)」をきっかけに、学生たちが制作した「(今日からできる)SDGs ダイアリー」(2021年度版)が、第2回関西SDGsユース・アイデアコンテスト2020で準グランプリを受賞しました。身の回りの学生や一般の方々にSDGsへの関心を高めてもらおうと企画したもので、協力してくれる企業や団体を募りながら、クラウドファンディングで資金を調達し、完成にこぎつけました。
取り組んだのは、昨年、授業を受講した島袋芽衣さん(経済学部4年)、千原由莉さん(国際学部3年、写真右)、聴講した原田瑞穂さん(人間福祉学部3年、写真左)、徳永侑也さん(甲南大学マネジメント学部4年)ら。「SDGs」という言葉は社会に浸透してきたものの、内容についてはまだ十分に知られていないという思いから、「子どもにも理解できて、簡単に取り組め、携帯できるもの」として、日常生活で実行できることを日記の形式で知らせることで意識を高めてもらおうと考案。原田さんが中心となって、内容を煮詰め、準備を進めてきました。
SDGsに関心のありそうな企業や団体に取り組みを知ってもらい、協力・了承を取り付けて、企業や団体の活動を紹介するページを設定。さらにSDGsの目標一つひとつに応じた解決策や豆知識などを集め、まとめていきました。協力してくれた企業・団体は23にのぼります。
ダイアリーはB5判。2021年4月から2022年3月まで、1カ月ごとの見開きページに一つか二つのSDGsの目標を掲げ、考えなければならないことや「今日からできるSDGs」を説明しています。たとえば、6月は、目標4の「質の高い教育をみんなに」。ページの下に①質の高い教育が受けられない8つの理由と、②OECDと日本の大学進学についてのデータを示し、その右側に「今日からできるSDGs」として、「日本国内の教育格差について調べてみよう」など5項目をあげています。次のページには、1ページに1週間分の予定が書き込める日記にし、4日には「侵略による罪のない幼児犠牲者の国際デー」、5日には「世界環境デー」と記されています。
制作にあたっては、クラウドファンディングを使って資金を集めました。当初の目標は20日間で30万円でしたが、反応が良かったため、目標を100万円、支援者200人に変更。最終的には227人から約170万円が集まりました。その結果、450部作成でき、1冊1650円で約100部をオンラインで販売しました(売り切れました)。
SDGsの浸透と達成に寄与することを目的に開催された第2回関西SDGsユース・アイデアコンテスト2020は、学生部門と学生サポート部門があり、「SDGsダイアリー」は学生部門でノミネートされた17点のアイデアの中から準グランプリを獲得しました。
審査員からは「即商品化できる完成度の高さが素晴らしいと思います。デザインも素敵ですし、材質にもエコでこだわっています。内容も第一歩というか半歩ぐらいの可愛らしい目標だからこそ、ずっと続けられなければ意味がないので、持続可能であるという部分が良かったです。また、手帳ですから、常にカバンなどに入れて使うツールなので、普段の生活にしっかりと刷り込んで手帳を使うことが素晴らしいアイデアだと思いました。」というコメントが寄せられています。
原田さんは「たくさんの人にご支援いただき、ここまでできました。内容やデザインなどを工夫し、来年はもっと使い勝手の良いダイアリーにし、多くの人に使っていただきたい」と意気込んでいます。
「今日からできる」SDGsダイアリー
https://sdgsdiary.wixsite.com/student
第2回関西SDGsユース・アイデアコンテスト2020
https://www.youth2030.jp/ideacontest/eventdetail/index.html