Challenge Stories
~私たちが未来のためにできること~

~理想の神戸三田キャンパス像とその実現に向けて~
2022.09.30公開

職員たちが語る、神戸三田キャンパスの未来 vol.04

第4回目は、日々の業務のなかで感じるやりがいや、モチベーションが高まる場面、また根底に持つ想いやKSCの未来像について話し合いました。さらに、今後KSCをより活性化させていくために、自分たちが取り組むべきことについても考えました。

  • 神戸三田キャンパス事務室
    林 晋太郎

    2009年入職。2020年よりKSC勤務。入試、広報、学部運営担当。Saasツールでの学生カルテ導入で学生相談対応履歴情報の見える化に挑戦。また、入試広報担当として、KSCの魅力発信に取り組む。

  • 神戸三田キャンパス事務室
    宮崎 留衣

    海外プログラム(総合政策学部、建築学部)関連業務、総合政策研究科教務業務担当。2013年入職以来、KSC勤務。コロナ禍で海外への渡航が難しい中でも、学生達が国際的な学びを続けられるよう、オンラインによる海外プログラムの運営・広報に携わった。

  • 神戸三田キャンパス事務室
    青木 宏樹

    教務・学生担当。2016年入職以来、KSCで学生支援や入試・高大連携業務を担当しながら、新設学部の入試・広報を担当。現在は建築学部の教務業務に携わる。Chatbot導入に尽力した。

  • 神戸三田キャンパス事務室
    生抜 麻衣

    2020年入職以来KSC勤務。キャンパス担当として交通アクセス、アカデミックコモンズ活性化、課外活動などに関する業務に取り組み、特に大阪梅田からの直通バス開通では、中心的な役割を果たした。現在は入試・広報・学部運営業務を担当。

  • 神戸三田キャンパス事務室
    谷口 雄亮

    キャンパス担当。2014年入職。2020年よりKSC勤務。Camping Campus®、アカデミックコモンズ活性化、キャンパス施設管理等を担当。「KSC落とし物WEB」を開設する。

将来構想「Kwansei Grand Challenge 2039」(KGC2039)の実現には、教職員たちの強いつながりが不可欠です。
KGC2039で掲げる長期戦略から抽出したテーマをもとに、部署や業務を横断して語り合う場を創出することで、教職員間の相互理解を促し、想いを共有します。
将来構想「Kwansei Grand Challenge 2039」についてはこちら


今回は、神戸三田キャンパス(KSC)事務室の5名の職員参加のもと、「KSC活性化」をテーマに座談会開催しましたので、その内容を5回に分けてお届けします。
「職員たちが語る、神戸三田キャンパスの未来 vol.03」はこちら


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学生との交流が仕事のモチベーションに


 日々の業務の中で、モチベーションの高まりを感じるのはどんな場面でしょうか。私は入試広報を担当する中で、学生や教員と話すことが多いのですが、「関学にはこんなに素晴らしい人がいるんだ」と認識できた時、仕事に対するモチベーションが高まります。そして「この素晴らしさをきちんと伝えないといけない」という気持ちになります。入試広報では、入試の運営・実行業務もあるのですが、その部分は主に非専任職員の方々が担ってくれています。そのおかげで専任職員が情報発信に力を注ぐことができているので、このような体制を支えてくれているチームのメンバーに日々感謝しています。今後は、我々のチームが発信したニュースについて、学内でもっと共有することで、「〇〇先生はこんなことをやっているんだ」と他の先生方、学生たちが認識することで、よりよいシナジーが生み出される環境を作っていきたいですね。


宮崎 私が担当する海外プログラムでは、数年ぶりに渡航型プログラムがようやく実現可能なところまで状況が緩和され、現在、アメリカとマレーシアへ学生を派遣する準備を進めています。参加を表明している学生から、プログラムに対する意欲や志を聞いた時などは、私自身もやる気が湧きますね。そして同時に責任も感じます。ここ数年のコロナ禍で、高校時代での海外渡航の機会も無くなり、本学での海外プログラムが初の海外渡航となる学生も多くいます。海外での学びは、人生観を変えるきっかけになり、その後の勉学へのモチベーションにも影響を及ぼす機会になるので、「学生が充実した学びが得られるよう、なんとしても実施しなければ」と身が引き締まる思いです。


(vol.4済)海外プログラム参加画面.pngコロナ禍でのオンライン海外プログラムの様子


青木 私は建築学部の教務担当として、カリキュラム編成に携わっていますが、設立2年目の学部で先例が無く、詳細ルールや運用を柔軟に決めながら進めなければいけませんでした。副学部長(教務担当)と密に連携しながら、無事に時間割を設計できた時は、頑張って良かったと大きな達成感が湧きました。今年度も同じ業務を担当するので、改善を加えながら取り組んでいきたいです。また、毎年、卒業式の頃には、ふらっと事務室に立ち寄り「おかげさまで卒業できます」と伝えに来てくれる学生がいるんです。職員としては「やっててよかった」と感じる瞬間であり、心から「卒業おめでとう、社会に出ても頑張ってね」という思いが溢れる瞬間です。


生抜 自分の業務が形になり、それが学生の満足度につながるとやりがいを感じますよね。バス通学の利便性向上のために、大阪方面に新設されたバスを実際に学生に利用してもらうために、資料を作って告知し、さらにバスロータリーも増やしました。苦労が多かった業務ですが、実際にたくさんの学生がバスを利用する様子を見た時、頑張ってよかったなとしみじみ思いました。



谷口 自分の行動に対して誰かが喜んでくれたり、誰かの力になれたり。そういうことを実感できた時、やってきてよかったと思いますよね。私の担当業務でも、学生の対応をすることが多いのですが、学生とやり取りを重ねる中で、良い人間関係・信頼関係を築けた時にやりがいを感じます。電話やメールで何度か連絡をとっているうちに、最初は緊張気味だった学生が次第にリラックスしてくれるようになり、携帯電話に表示される事務室の電話番号を見て「また谷口さんだろうなと思いました」と言ってくれるようになったり、私とのコミュニケーションを楽しんでくれたりしているのを感じた時は、職員としてとても嬉しいですね。

教職員もMastery for Serviceの精神で


宮崎 大学で働いている以上、学生には満足して卒業してもらいたいという気持ちがありますよね。学生一人ひとりに「KSCで学んでよかった」と思ってもらえるようにしたい。例えば、卒業した後に、「青木さん、元気にしてるかな」と思い出してもらえるような(笑)。そんなアットホームな環境をめざしたいです。そのためにはやはりコミュニケーションが大切ですね。


青木 関学のスクールモットーは「Mastery for Service」です。私自身、受験生の時にこの言葉を聞いてすごく救われたんです。「奉仕のための練達」と訳されますが、人のために、何かのために貢献するには、まずは自分を磨かないといけない。「僕は大学生の間に、自分を磨き上げて、人に貢献できる力を身につけてから社会に出るんだ」と決意して、結局、卒業後も関学に残っている訳ですが(笑)。今の学生にもMastery for Serviceの精神を感じてもらい、「何かのために貢献したい」という気持ちで卒業してもらいたいなと思いながら学生対応をしています。本学の教職員はみなさん、心の底にMastery for Serviceの精神を持っているのではないでしょうか。だからこそ、人を大切にできる教職員が多いと感じています。今後も学生のために、私たちも自身を鍛え続けないといけないですね。


生抜 日々の業務に追われていると時々忘れそうになりますが、今回のように他の方とコミュニケーションを取り、自分たちの業務を見つめ直して考えることで、学生の成長や満足を高めるために何ができるのか、という視点に立ち返ることができ、新たな気づきが得られるんですね。自分だけではできないことを部署の垣根なくみんなでやっていけばKSCはさらに良くなると思います。
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谷口 落とし物WEBChatbotなどの導入により、窓口での対応を経ずともサービスを提供できる環境が整いつつあります。そんな中でも、対面でしか提供できない価値もあり、そういった時にこそ、コミュニケーションの質が問われ、学生にとっての関学で学ぶ価値が決まってくるのではないでしょうか。WEB化等での効率化を進め、本当に対面での対応が必要な時のために準備をする。そうして大学、KSCの価値を高めることに時間をかけていきたいですね。


 そうですね。私は今、情報の収集と発信を中心として業務を担っていますが、幸いにして自分の得意分野と託されている業務分野がマッチしていると感じています。なので、「職員としてこんなことができる、やってみたい」ということを職員間で共有する機会の創出により、各職員がさらにやりがいを感じて仕事ができるようになるんじゃないかと考えています。部署は違えど、みなKSC事務室の職員なので、全体としてベストなフォーメーションを組むには、既存の業務担当の枠を越えた職員間のコミュニケーションはやはり必要ですよね。


青木 そのためには情報発信も大切ですが、前提として「聴く力」も必要だと思っています。それぞれが自分の業務で忙しい時に、どれだけ互いに聞こうという姿勢を持てるか。KSCの学生たちのように「いいね」と言い合える関係を、職員同士でも築いていくことが大切ですよね。それを実現するには......Camping Campus®でやっている焚き火がベストかもしれませんね(笑)。


 確かに情報発信と同時に、聴く力も大切ですね。


青木 この数年で、KSCがより良くなってきている要因のひとつに、我々職員の意識向上も寄与していると思っています。今後は現場からのボトムアップもしっかりできる風土も大事になってくるのではないでしょうか。学院側の改革を我々現場の職員が考え抜き、よりより良い形で実現していくのと同時に、我々から発案することがもっとあってもいいと思います。学生たちと同じく、否定されない環境、心理的安全性が保たれた組織である、ということを我々自身が自覚することが必要ですね。林さんが言うように、個性を生かして動ける機会がもっと増えればいいと思います。
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生抜 新しいことにチャレンジできる環境、すごくいいですね!でも本音を言うと、日々の業務をしながらとなると、必然的に業務量が増えてしまうのでは...という懸念があって、なかなか言い出せないという側面もあると思うんです。谷口さんも言われたように、効率化を進めることで、よりよい改革、新しいアイデアがうまれる環境を整えられればと思います。


 改革と言えば、関西学院では「KGC2039Kwansei Grand Challenge 2039)」が策定されています。今、自分が取り組んでいる業務が、KGC2039のどの戦略に携わっているのか、十分に認識する余裕も必要ですね。


宮崎 そうですね。どういう働きをすればKGC2039に貢献できるのか、より深く考える時間が必要だと思います。


青木 時々KGC2039HPを見ると、着実に進んでいることが分かります。掲げられている長期戦略テーマの中で、我々にとって一番近いのは「KSCの活性化」です。自分たちの取り組みがすべて活性化につながっていってほしいですね(笑)。


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関わるすべての人に好影響を与えるKSC


青木 今後、KGC2039も踏まえつつ、理想のKSC像を実現させていくには、この環境の中で、職員が自らの取り組みを職員同士で共有できる機会が大切だと考えます。お互いの取り組みや価値観を知ることで学生や教員がつながる企画や取り組みの種を生み出すことできるようになる。そこから「KSCには○○がある」という明確な魅力を増やせるのではないでしょうか。私自身、学生時代は西宮上ケ原キャンパスに通っていたので、当時は「KSCって理工系のキャンパス」ぐらいの認識しかなかったんです。まずはKSC以外のキャンパスの学生や教員にも「KSCでは最先端のおもしろい研究をしている」という認識を持ってもらえたら嬉しいです。


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谷口 そうですね。「関学」といえば、多くの人が西宮上ケ原キャンパスの正門から見た中央芝生と時計台をイメージすると思うんです。その「関学といえば」のイメージの中に、KSCのどこかの風景が思い浮かぶようなキャンパス作りをしていきたいです。そのためにはやはり情報発信は不可欠です。でも、自分たちだけの力では限界があるので、学生や社会とつながり、そこから広がっていく形が理想的ですね。


宮崎 やはり「人と人とのつながり」を日々実感できる場所をめざしたいですよね。コロナ禍で希薄になっている部分もありますが、難しい課題にともに向き合える仲間でありたい。信頼できる先生や相談できる職員、しっかりとしたつながりがあれば、「大学に行けば何とかなるかな」と学生に思ってもらえるのではないでしょうか。


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生抜 人生における大きな選択の場面で、貴重な大学4年間を過ごす場所として、「KSCを選択してよかったな」と心の底から思ってもらえるようになるのが一番大事だと思っています。他大学にはできないことができる環境を整えたり、地域社会も巻き込んだ新しいことに取り組んだり。そうすることでKSCが活性化されていくのではないでしょうか。


 志願者、学生、教職員、地域の人たち、KSCに関わる全ての人に何かしらいい影響が与えられるような場にしたいです。我々でもKSCの配属になると、通勤時間が増えてしまうこともあり、「えっ!」となる人が多い(笑)。だけど、それ以上にプラスがあって、ここで得たものが次の部署での糧になる、そう思ってもらえる場に変えていきたい。また学生にとっては分野を越えた学びが積極的にでき、その学びの過程で高め合える仲間が作れる。そんな場にしていきたいです。


神戸三田キャンパス(KSC)についてはこちら



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将来構想「Kwansei Grand Callenge2039」についてはこちら